潜在職員を呼び戻したい「介護業界」
需要の高い業界
経験者が優遇される業界として、ここでは介護業界について紹介します。日本の高齢化はとどまることを知りません。人口自体は2010年から下降を続けていますが、75歳以上の高齢者数は急激に増加しています。2010年段階での75歳以上の人口が、2025年には1.5倍にも増加すると言われています。その数2,179万人です。2060年には日本の人口が3分の2まで減少すると言われていますが、75歳以上の人口は2,336万人に増加すると予想されています。これだけ高齢者の数が増えれば当然介護サービスの需要も高まっていきます。
今までの数字を見ても、介護サービス受給者の数は2000年から2012年の12年間で296万人も増加しており、特に訪問介護やデイサービスなどの居宅サービスが大きな伸びをみせています。人口が減少すればその分国全体の経済力も弱まりますが、その中でも介護業界は数少ない成長産業なのです。
人材不足のため就業しやすい
公益財団法人介護労働安定センターが調査したところによると、介護現場で働く人材はまだまだ不足している状態です。全体の6割以上の事業所が「人手が不足している」と感じています。その傾向は2009年頃から顕著に表れるようになってきました。アベノミクスによる円安株高や働き方改革などの動きによって人材不足がよりはっきりとみえてきたのです。多くの事業所が人材不足を感じている理由として挙げているのが、「採用が困難」といったものです。これに付随するように、「事業拡大をしたいが人材が確保できない」という声も多いです。採用が困難ということはつまり、想定より求人に対する応募数が少ないということですが、介護職はブランクがあっても過去の経験を活かして正社員として採用されやすい仕事です。今なら就業しやすく、かつ正社員としての安定した雇用と福利厚生を得られる環境が揃っています。
潜在職員への復帰サポート
介護業界にはブランクのある潜在職員が多くいます。人材不足を解消するためには未経験からの参入だけではなく、潜在職員の確保に向けた取り組みも必須となります。特に結婚や出産などのライフイベントを機に退職した人の場合は、子育てと両立できる環境が必要です。具体的に言えば託児所の設置や時短勤務制度の活用となりますが、こういった取り組みを積極的に行っているところも存在します。一部の都道府県では復職を支援する事業が展開され、復職バスツアーや貸付事業を行っています。そのため、いずれは復職したいと考えていた潜在職員にとって、また活躍することができる環境が整ってきています。そしてこの動きは今後さらに活発になっていくことでしょう。
経験を活かさないのはもったいない
自分は応募しても良いのか?という不安
求人に「経験者優遇」と書かれていて、実際にその仕事を経験したことがあっても、本当に自分は応募しても良いのだろうかと悩んでいる人に向けてタメになる情報を紹介しています。どこからが経験者なのか、やはり未経験だと無理なのかなど、気になる点を解説していきます。
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